某A氏の資料庫

私見をまとめた雑文と,東大の学内政治風波に関する資料を置いています。東大駒場キャンパスの片隅から。

民青のメーリス
民青b109メーリス

 共産党・民青が,彼らのダミーサークル「平和研究会」「青空の会」の入るキャンパスプラザB109を,自分たちの部室として使っていることを示す証拠を公開します.上の画像は,私のgmailの中に保存されている,民青のメーリスです.2011年6月1日に送られたもので,共産党主催の「綱領・古典の連続教室」のDVD放映をB109で行うという内容です.「平和研から借りている」という記述すらなく,共産党・民青の部室として認識していることがわかります.
 共産党・民青の関係者へ,重ねて言います.党・同盟の活動は自由です.私はむしろ個別政策の面では日本共産党の主張に共感を覚えることもあります.しかし,このような,学生の目を欺くことをして,自分たちの活動に便宜を図ろうとするのは,まっとうな組織のやることではありません.自分たちがしていることをよく考えてください.民青の活動だって,すでに裏門外のマンションに部室があるわけで,むりに学内に部室を置かなくてもいいではないですか.共産党・民青を特別扱いする道理はこの社会のどこにもありません.

 ところで,この内容のビラを制作し,15時30分~16時ごろにかけて,学生会館・キャンパスプラザに掲出しました.共産党の皆さん,勝手にはがさないでくださいね.すべて写真を撮ってあります.

掲示したビラ
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学生会館1階ロビー掲示板に掲示した様態.IMG_0287

<お知らせ>キャンパスプラザB109情勢が緊迫していますので,17日(木)に公開を予定していた「全学連の活動実態(8)」は,事態が落ち着くまで更新を延期致します。

 昨日の第一報はこちら。「日本共産党,駒場キャンパス内活動拠点消滅へ

 部室である東京大学キャンパスプラザB109号室を取り上げられることになった,「平和研究会」「環境研究会「青空の会」」が,各サークルに配っている文書を入手しました。以下に公開いたします。どうやら,学友会の評議員サークルに呼びかけて,学友会評議員会を開催してもらい,そこで,決定を覆してもらおうとしているようです。また,別の理由で部室の取り上げが決まったサークルとも連携することにしたようです。
 今日も,学生会館・キャンパスプラザにいると,「青空の会」関係者がいるのを見ました。どうやら,先週から,毎日,部室回りをつづけているようです。また,彼ら自身の文書↓に,「ほぼ毎日窓口にいって」いるとあります。学友会窓口の方もさぞたいへんなことでしょう。
 ところで,これに対して,私の側でも,学生に背景事情を知ってもらうために,本日午後,急遽,資料を作成して,全部室に置かせていただきました。その内容は,一番下に載せています。

「青空の会」「平和研究会」とフォイヤーベルク管弦楽団連名の「部室割り振りについてのお願い」(一部修正)
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「青空の会」単独の「部室割り振りについてのお願い」…学友会学生理事会とのやりとりを公開したもの。(一部修正)
1枚目 2枚目
3枚目 4枚目
5枚目 の順番。
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 前述したように,これに対して,私の側でも,学生に背景事情を知ってもらうために,本日午後,急遽,資料を作成して,全部室に置かせていただきました。以下の文章と,きのうの私のブログ記事「日本共産党,東大駒場キャンパス内拠点消滅へ!」を印刷して用意しました。
b109対策文書
 この様子で行くと,1月18日は,B109側の「立てこもり」不可避か?という感じがいたします。見物になるかもしれません。ひきつづき,続報を随時お知らせします。

 2013年1月16日の続報はこちら→「青空の会」「平和研究会」部室取り上げ続報!
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 さて、いま、駒場では、重大事態が静かに進行中です。キャンパスプラザB109号室に、共産党が、「平和研究会」と「環境研究会「青空の会」」というダミーサークルの名前を用いて学内活動拠点を確保しているのですが,この部室の今年度限りの取り上げが決定したのです。理由は,昨年12月に、部室使用継続申請書を期限内に提出できなかったこと。1月18日が撤去期限になっています。上の写真は,東大駒場キャンパスの部室割り振りを担当する学友会学生理事会が発表した新年度の部室変更の一覧表(キャンパスプラザA102号室前に掲出)。
 ところが,驚くべき事に,この期に及んで、共産党側は、青空の会を名乗って,キャンパスプラザの各部室を回って自分たちの窮状を訴え、「協力」を呼びかけているそうです。また、活動実績をつくるためか、急に、10日、11日に、学外のイベントにかこつけて、それに参加を呼びかける平和研究会名義のビラを学内に撒きました。
 共産党は、駒場寮時代、「桑の実」という半公然の活動拠点をもっており、駒場寮なきあとも、ダミーサークル名で活動拠点を確保してきました(この裏には,当時の学友会と非公式の取引があったと党の側では言っていました)。今回の活動拠点喪失は、その数十年の歴史に終止符を打つ出来事になります。また、それが、自治会が全学連を脱退した年に,かつ,彼ら自身の「文書の提出遅れ」によって達成されるということが、なんとも皮肉です。
 1月18日に向けて、学友会の対応を批判するビラを撒くことが考えられる他、1月18日に彼ら自主的に立ち退かなかった場合、立てこもる共産党側vs.トラメガで撤去通告する学友会・学生会館委員会というスペクタクルな場面が現れるかもしれません!?(いや,たぶん最終的にはあきらめて期限内に自主退去すると思いますが。汗) 要注目です。

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 キャンパスプラザB109号室。駒場で,彼らに脱原発面をされるのは不愉快極まりないですね。

■共産党系ダミーサークルと学内活動拠点の実態
 日本共産党は,東大内において,主に3つのサークルをダミーサークルとして維持してきました。ひとつは,「革マル派・原理研の被害から東大生を守る会」です。私は一度,党の指示を受けて,この会の資格で学友会文代総会に出席したことがあります。以前,原理研究会の活動が活発だった頃に,共産党側からの対抗策を,共産党の正体を隠して行うために使われてきた名前だと思われます。ただし,近年では,革マルも原理研もなりを潜め,ほとんど活動はしてきませんでした。党の側でも,もう見切りを付けたのか,それとも,単に活動者が足りなくなってきたのか,学友会総会へ出席者を出さなくなってしまい,2012年7月に学友会除名処分を受けています(総会に一定回数欠席すると除名になります)。これで,事実上消滅したに等しいでしょう。なお,私は,学友会に毎年提出する,この会の活動報告書を書いたことがありますが,それはそれは,締め切り直前に,専従が食堂1階にいて,学生党員や同盟員を呼び寄せては,内容を書かせて,印鑑を押させるという,なかなか強引なものでした。もちろん,記入内容はほとんどが実態を大幅に誇張したものです。2011年度の平和研究会の書類には構成員数30名などと書かれていましたが,実態のない組織なので,もっぱらの活動者は一人もいないのが実情でした。それを,たまたま見た,まだ「確信」がそこまで高くなかった学生が,「えっ,30人もいないですよね」と言うと,平和研の「責任者」の小西さんは「いや,メーリングリストの加入者を入れるとこれくらいになりますから」…平和研究会のメーリングリスト,私も入っていますが,3年間で5通くらいしか流れてないですよ。
 環境研究会「青空の会」も,まったくといっていいほど実態のない団体でした。東大生の皆さんで,彼らが活動しているのを見聞きしたことがある人はいますか?ただの一人もいないでしょう。私が知る限りでも,この3年間で一度も活動をしていません。事実上,平和研の名義で部室を取る際に,他の系統の団体と相部屋にならないようにするために維持していたようなものでしょう(東大駒場では部室が不足しており,ひとつの部室に複数のサークルが割り振られるのが一般的です)。
 平和研究会は,これらの中では,もっとも活発に活動してい(るように装ってい)た団体でした。過去に一度,2010年度の部室割り振りの際に,活動実績の不足のために,平和研究会の部室の取り上げが一度決まったことがありました。その時は,学友会理事にいた党員が,田川豊氏と直接連絡を取りながら,熾烈な政治闘争を学友会学生理事会内部で行い,部室を何とか確保したものです。そうした経緯があり,2010年度は,活動実績をつくることに特に注力し,パッチギ!の井筒監督や琉球大の亀山統一助教,『護憲派のための軍事入門』の山田朗氏などを呼んで,多数のイベントを実施しました。しかし,やはり部室確保のための活動実績づくりでしかなかったのか,2011年度には活動量は大幅に低下し,2012年度に至っては,実質的な活動はほとんど停止し,外部のイベントへの参加を呼びかけるという,アリバイづくり臭満点のビラを年に2種類しか撒きませんでした(2012年7月・原水禁世界大会への参加呼びかけ,2013年1月・学外の九条の会主催の小森陽一講演会への参加呼びかけ)。ちなみに,新歓活動も,真剣にやっている状態とはほど遠く,2011年4月の新入生対象のサークルオリエンテーションでは,民青と同じ部屋をとって,壁際に机を3つだけ置き,平和研と書かれた紙を貼り,人は誰もいない,という状態でした。新歓活動をしないとこれまた学友会に除名されるので,これもアリバイづくりだったのでしょうね…あと,共産党・民青とは関係なく,本当に活発に活動する人が平和研究会に入ってしまうと,なにより党自身が困ったのではないでしょうか。なお,「九条の会・東大」は,本郷の党同盟組織主導でつくった会なのですが,こちらも実態が無く,実態がない団体を二つ抱えてもしょうがないという考えがあったのか,事実上,平和研究会と九条の会・東大は合同して活動していました。その場合は,九条の会・東大に,平和研究会が参加する,という説明をしていました。なんだか,変なところで律儀ですね~。
 これらのダミーサークルを通して獲得したサークル部室は,党・同盟の活動拠点として使っていました。2009年度以前は,以前の学友会との非公式の取引で,共産党・民青の部室として使って良いことになっていたらしく(駒場寮の「桑の実」時代の扱いを引き継いだようです),民青のビラの連絡先には堂々と「キャンパスプラザ B107」(当時)と書かれており,公然拠点として使っていました。ところが,2010年度部室割り振りの際に,この点も問題視されたため,2010年度以降は,公然とは党・民青の拠点として使えなくなってしまいました。ちなみに,これに対応するために,このとき(2010年4月)と前後して,駒場裏のマンションに新たな活動拠点を設けています。以降,主な活動拠点は,駒場キャンパス裏の「センター」に移り,B109は,新歓期(新歓対象者を最初から学外のマンションに連れて行くと怪しいため)や昼休みの「ランチタイム交流会」,小規模な勉強会に限定して用いられるようになっていました。ちなみに,2010年4月に私がここに案内されたとき,当時の党専従は,「平和研究会という所に部室を貸してもらっています」とさももっともらしく言っていましたね。実際には同じ団体なのに。また,二次試験の日に,民青が,毎年,受験生を取り込むために,「試験お疲れ鍋会」をやっていたのですが,その会場としても使われていました。下は,2011年2月に受験生に手渡されたビラ。
 部室の中は,駒場の自治団体の発行物が1960年代からそろっており,さながら資料庫でした。また,党関係の出版物も多く収められていました。
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 もしかしたら,「こんなの全部デマだ!反共攻撃だ!」と叫びたい気分の関係者がいるかもしれませんね。では,次の写真をご覧いただきましょう。
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 これは,1月12日にB109の外側を撮影したものですが,民青の立て看が複数置かれています。立て看の裏に見える所有者表示「平野 090-84…」って,民青の連絡先の「平野」さんその人で間違いないですよね?

  学内拠点が無くなれば,いよいよ駒場共産党の落日が明確になります。また,実際問題として,民青の新歓に影響が出ることになるでしょう。最初から「マンション来ない?」では怪しすぎますから。1月18日,注目です。

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財政について

 全学連第62期(2011年3月1日~2012年2月29日)決算報告を見てみましょう。 全部の項目を拾うのは大変なので,主な項目のみ挙げることとします。

収入の部
加盟分担金 4,361,650円 うち東大教養自治会は1,250,000円
事務所維持費 943,377円 事務所家賃の都学連負担分
機関紙売り上げ 898,000円
企画関係 388,250円
誤納入 1,626,000円
繰越金 3,308,568円
収入の部合計 12,421,327円

支出の部
会議関係費 1,398,520円 中執や大会など。交通,宿泊,会場費
活動保障費 1,515,331円
事務所家賃 1,512,000円
事務所機器費 1,013,045円 コピー機のリース・カウント費用
共同分担金 32,000円 政治的に微妙な支出と言えばこれだけ。
企画関係費 792,432円 自治会セミナーなどの宿泊,会場費
誤納入払い戻し 1,500,000円
支出の部合計 9,775,305円

繰越金 2,646,022円


 つぎに,都学連第57期(2011年2月~2012年1月)決算報告を見てみましょう。主なものだけ挙げるのは同上。

収入の部
56期加盟分担金 746,800円 昨年度分の未納金だと思われます。
57期加盟分担金 1,263,800円 うち東大教養自治会は1,000,000円
企画参加費相当 365,200円 「企画参加費」と「未収金」に分かれて計上されており,おそらく,その場で納付されず,後日納付された自治会セミナー参加費などを未収金に入れているのだと思われます。
繰越金 849,901円
収入の部合計 3,226,212円
うち,「57期分収入」1,264,311円 53期~56期の未収金の収入が多かったため,純粋に57期に計上されるべき金額は小さくなります。実際の財政規模としてはこちらの数字の方が正しいでしょう。傘下自治会の会計が乱れているため,加盟分担金や企画参加費の納入が年度をまたいで遅くなることが多いのです。

支出の部
活動保障費 565,000円
事務所維持費 943,377円 全学連に納付
事務所機器費 559,593円  コピー機
共同関係費 40,000円
企画関係費 146,510円
支出の部合計 2,501,620円

繰越金 724,169円

 全学連の加盟分担金を主に支払っているのは,東大教養自治会を除けば,信州大学と日本福祉大学しか残っていません。東大教養自治会の脱退で,財政の縮小は避けられないでしょう。 
 都学連加盟分担金は,8割方を東大教養自治会が支払っていたので,東大教養自治会の脱退で活動不能に追い込まれるかもしれません。 「都学連でコピー機を手放したいと思っていて,東大教養自治会で引き取りませんか?」という話を2011年に持ちかけられたこともありましたが,コピー機のリース契約をどう支払っていくのかが気になります。おそらく,もう1,2年ほどはあったはずです。
 また,2011年9月頃の話だったと思いますが, 党の方では,財政の縮小をすでに見越していて,事務所をなくして東大教養自治会室に全学連書記局を置く,等の方策を検討していました。しかし,東大教養自治会の脱退で,駒場を使えなくなったのはもちろん,そういう雰囲気も無くなってしまった感があります。ほんとうは,1000万円くらいの財政規模があれば,もっと有意義な活動がいくらでもできると思うのですが,活動は旧態依然のままでした。

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 あのソフトなイメージを前面に出した志位委員長が,実は,過去に,異論を排除するために,スターリン主義そのままの粗暴な「論文」を書き,それをいまだに総括したことがないことについては先に述べました
 書記局長に抜擢される前の志位氏の論文は他にいくつもあるのですが,今回は,「今日における組織と人間―青年の生きかたの問題にもふれて―」という論文を紹介します。この論文は,『前衛』1987年4月号に掲載され,その後,1987年9月に,パンフレットとして刊行されたものです。
 当時,大学においては,共産党・民青の退潮が著しく,そのてこ入れとして書かれたものでしょう。大学生の間に普及し,進歩的組織に結集することの必要性を浸透させることを目的とした,かなり手の込んだ論文です。日本共産党の組織論のエッセンスが凝集された論文でもあり,いまでは無名ながら,日本共産党の体質を知るためには必読の論文の一つだと思います。ぜひぜひ,お読みください。
http://twileshare.com/aclf
 この中から,特に面白い部分を3つ挙げましょう。他にも,トンデモな議論のオンパレードです。

 前衛党の規律は,こうした自覚的規律という点で,たとえばチームを組んで登山をするときのルールにたとえられるかもしれません。登山チームのメンバーにたいしては,どのようなコースをえらぶか,悪天候の時にどういう行動をとるかなどについて,リーダーの指示にしたがうなど,一定のきびしい集団的規律がもとめられるのは当然です。それはときに命にかかわる危険がともなうこともある登山という共通の目的を,安全かつ確実に達成するためにどうしても必要とされることです。こうしたルールに従って山に登ることは,個人個人にとって,たいへんな肉体的,精神的緊張と努力を要することです。これが,個人の自発的意志に基づかないものであったら,それはたんなる拷問にも等しいことです。しかし自発的意志にもとづくものである以上,だれも登山における規律を,個人の自由を侵す外的強制であるとは考えないでしょう。
 このようにみてくると,前衛党の民主集中制の規律は,けっして「自由」と対立するものでもなければ,外からおしつけられた「強制」でもありません。それは,人間の自由を拡大し真に自由が花ひらく社会をつくるための規律であり,人間の自由な活動の条件である社会と歴史の法則の正しい認識のうえでもっとも合理的な規律であり,人間の自由意志にもとづく自覚的規律にほかなりません。前衛党における規律をみずからの生活の基準としてこそ,人間はより高い次元での自由を得ることができるといえるのではないでしょうか。
(42ページ) …大学生に読ませる文章なのでしょうか。また,最後の一文は,もはやお笑いです。

 学園でも,国際勝共連合=原理研などが,さまざまないかがわしい偽装サークルを学生獲得の主要な道具として位置づけ,その反共謀略活動をすすめています。これらのものは,いくら「自主性」などをよそおっても,基本的には青年を支配したり利用していくための道具であり,サークルにかけた青年の願いを本当にかなえるものではありえないでしょう。(26ページ)  …自分たちがやってることそのもの?

 論壇の一部にも,発達した資本主義国での革命という特殊性を理由にして,前衛党の民主集中制の規律の必要を否定したり,その弱化をもとめるという議論もありました。これらの議論においても,前衛党の規律は,敵とたたかい人民の解放を勝ちとるために必要なものであるという観点ぬきに,個人や人間を抑圧する危険性をもつものであるという角度からとらえられていました。そうなると結局,組織の規律は弱ければ弱いほどよいということになってしまうわけです。
(33ページ) …この論文中で,規律の必要性という一般論を繰り返し,規律の内容についてごまかそうとする,志位氏の議論のほうがよっぽど一面的です。

 この論文は,それだけ読めば完成された論理を形成しているのですが,少しでも,一般社会の論理をもってして読めば,根本から誤っていることは容易にわかります。この論文をどう評価するかが,日本共産党に対する見方のわかれめになると言っても過言ではないでしょう。そして,学生党員諸氏は,この論文を読んでみて,果たして,日本共産党の組織原則はそんなに素晴らしいものなのか,考えてみてほしいものです。この論文を読んでも,なお,党が正しいというのなら,もはやあなたは向こう側の世界の住人でしょう。

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機関紙について。全学連の機関紙は,関係者には言わずと知れた,「祖国と学問のために」。一度は廃刊しましたが,現在,大きく形態を縮小して復刊しています。

対外的な機関紙としての役割を事実上終えた「祖国と学問のために」
 祖学は,元々は,タブロイド判4ページ以上の週刊で発行されていました。2000年代に入ってから,書記局体制の縮小と共に祖学の体制は縮小をつづけ,事実上終焉を迎えたのが2003年9月5日。 これ以降,祖学は,以前として機関紙の体裁をとりつつも,実態は内部向けの「連絡紙」として細々と発行をつづけるにすぎません。2003年9月5日で一度断絶があったと見るべきでしょう 

 ↓ 現在の祖学
現在の祖学

s-祖学写真ニュース

 ↓ 購読申込用紙
祖学購読申込用紙


 編集は「パーソナル編集長」で行っており,全学連事務所のカラーコピー機でプリントアウトしているようです。各自治会に1部ずつ送付されてきます(無料)。学生読者はほとんどいないでしょう。各自治会で活用することもほとんどありません。党関係者などで,支援する意味を込めて購読している人がいると思われます。また,「民主団体」で購読しているところもあるでしょう。部数は三桁行っていないのではないでしょうか。繰り返しますが,もはや,大衆的機関紙としての歴史は終わっています。
 祖学は2面立てで,実際にはA3用紙にプリントされ,ウラ面は「全学連写真ニュース」になっています。
 内容は,実働人員1,2名の組織としては,比較的充実していると思います。しかし,祖学を出す時間があるなら,祖学を廃刊して,その労力を全部ホームページやブログの更新にあてたほうがよっぽど広報効果があるというのは以前から私と東大教養の同志とで話していたことです。結局,そのあたり,共産党のための運動でしかないという現実を痛感させられます。また,書記局はいつも忙しく,だいたいは月末に発行がずれ込み,各自治会に届くのは翌月5日頃でした。


本格的な機関紙「祖国と学問のために」の最後
祖学最終号
祖学最終号 裏

↑最後の祖学(2003年9月5日付)

 たったの2面です。もはや,一般学生に売れる新聞とはいえなかったでしょう。このあたりは,すでに発行頻度や体裁が乱れに乱れており,末期症状を呈しています。むしろ,「復刊後」のほうが安定しているのは,実態にふさわしく紙面を縮小したからかもしれません。それにしても,全学連の機関紙活動は,すでに終わったのに,いまだに,機関紙活動を形だけ続けようとするのはいかがなものでしょうか。本来なら,「祖学分局」「祖担者」などを明確に廃止し,大衆的機関紙を廃刊することを明確にして,総括を行うべきだったのではないでしょうか。そのあたり,結局,現場に,実情に合わせて活動を改革していく権限も勇気もないことがうかがえます。

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 日本共産党の志位和夫委員長ですが,1988年に,ほぼヒラ同然の専従から書記局長に抜擢されました。出世のきっかけになったのが,「伊里一智事件」での活躍だといわれています。
  伊里一智事件とは,1985年当時,東大の院生支部の党員が,宮本顕治の引退なども含め,党の改革を訴える提案を党大会に提案しようとしたところ,その提案が連名であることを以て,党機関が「分派活動」と決めつけて,その動きを阻止したもの,および,その後の「党大会でのビラまき」「週刊誌のインタビュー」「伊里一智氏の著書出版」などの一連の出来事をいいます。伊里一智はその院生が名乗った活動名です。
 この事件は,典型的な,民主集中制の原則を悪用した,異論の政治主義的な封殺でした。その主な下手人が,志位和夫委員長その人なのです。志位氏は,「変節者のあわれな末路」(「赤旗」1986年3月18日,19日)「退廃と遊戯の『哲学』 ――浦地実『<ポスト・モダン>と唯物論』批判」(『前衛』1986年4月号)などの論文を書いて,伊里氏を口汚くののしりました。この,異論排除の能力が宮本顕治に買われて,出世を果たしたとかなんとか,いわれているところです。これら共産党側の論文は,『投降主義者の観念論史観』という本にまとめられています(上写真)。
 今回,上に挙げた志位氏の論文を紹介します。ぜひぜひ,読んでみてください。あの顔からは想像できないような悪口雑言の数々が並んでいます。このような「論文」を書いた人物が,民主社会の公党の事実上の党首を務めているのは恐ろしいことです。共産党が人々の支持を得ようとするなら,まず,志位委員長の過去の論文について総括するべきでしょう。
http://twitdoc.com/1PPS  

 余談ながら,私が,2011年12月,最終的に,共産党を離れる決心をしたのが,この本を読んだことです。当時,自治会選挙をやっている最中だったのですが,投票所の運営中ずっとこの本を読んでいました。都合の良いレッテル貼り,不必要な人身攻撃,誠実さを欠いた事実わい曲の数々に,恐怖を覚えたのです。これ以上,この党にいては,人格が歪んでしまう,と切実に思ったものです。今の共産党は,表面的には,ソフトな顔をして近づいてきますが,その内実と歴史を知れば,それは偽りの姿だとわかります。一人でも多くの人,そして党員に,これらの論文を読み,日本共産党が,自由と民主主義の原則にかなう組織なのか,考えてほしいと思っています。

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主な活動の担い手について。都学連も含めて。

 まずは,各年の役員一覧を見てみましょう。三役以外は名前を伏せておきます。ほんとうに全学連・都学連が内実を伴っているのなら,名前を挙げていいはずなんですけどね。全国数百万学生のうち1%も知らない「全学連委員長」とは…。2012年など,都学連委員長の名前は,管見の限り,対外的には一切広報されませんでした。ホームページ,ブログ,ツイッター,フェイスブックいずれも書いていません。赤旗も取り上げていません。祖学も都学連委員長等は触れないのが通例です。2012年の都学連委員長が境正俊さんであるという事実を知っているのは,都内学生のうち,50人にも満たないのではないでしょうか。都学連だなんて,もはや都内の学生の代表性もなんら持ち合わせていないことを認識するべきです。規約を守っていれば,やせても枯れても学生の代表だ,というのは,自らの官僚的性格を示すだけです。
 全学連委員長の知名度だけで評価するなら,全学連(中核派・斎藤郁真委員長)がもっとも実態を有している?!

全学連 2010年3月~2011年3月(61期)
中央執行委員長
 小山 農(信州大・理学部)
副中央執行委員長
 (立命館大・文学部)
 (東京大・教養学部)
 (日本福祉大・社会福祉学部Ⅱ部)
書記長
 福田 耕(立命館大・文学部)
書記次長
 (東京大・農学部)
中央執行委員
 (東京大・教養学部)
 (東京経済大・経済学部)
 (信州大・繊維学部)
 (信州大・教育学部)
 (日本福祉大・社会福祉学部Ⅰ部)
 (立命館大・文学部)
 (信州大・人文学部)
 (京都橘大・文学部)
会計監査委員
 (東京大・教養学部)
 (立命館大・産業社会学部)
書記局勤務員
 (東京経済大)

全学連 2011年3月~2012年3月 (62期)
中央執行委員長
 藤浦修司(信州大・教育学部)
副中央執行委員長
 (日本福祉大・子ども発達学部)
 (京都橘大)
書記長
 牧野大志(東京大・文学部)
書記次長
 (東京大・農学部)
中央執行委員
 (東京大・教養学部)←私ですね
 (立命館大・法学部)
 (信州大・繊維学部)
 (信州大・全学教育機構)
 (日本福祉大・社会福祉学部)
会計監査委員
 (東京大・教養学部)
 (立命館大・国際関係学部)

全学連 2012年3月~2013年3月(予定)(63期)
中央執行委員長
 藤浦修司(信州大学・教育学部)
副中央執行委員長
 (立命館大学・国際関係学部)
書記長
 牧野大志(東京大学・文学部)
書記次長
 (日本福祉大学・社会福祉学部)
中央執行委員
 (信州大学・理学部)
 (日本社会事業大学・社会福祉学部)
 (日本福祉大学・社会福祉学部)
 (東京学芸大学・教育学部)
 (東京農工大学・農学部)
 (信州大学・繊維学部)
会計監査委員
 (立命館大学・産業社会学部)
 (日本福祉大学・社会福祉学部) 

都学連 2010年2月~2011年2月(56期)
執行委員長
 牧野大志(東京大学・教養学部)
副執行委員長
 (東京大学・教養学部)
書記長
 塚田幹人(東京大学・農学部)
執行委員
 (東京農工大学・農学部)
 (東京経済大学・コミュニケーション学部)
 (東京大学・教養学部)
 (東京学芸大学・教育学部)
会計監査委員
 (東京学芸大学・教育学部)
 (東京大学・文学部)
書記局員
 (東京経済大学・経済学部)

都学連 2011年2月~2012年2月(57期)
執行委員長
 牧野大志(東京大学・教養学部)
副執行委員長
 (東京学芸大学・教育学部)
 (東京大学・理学部)
 (東京大学・教養学部)
書記長
 塚田幹人(東京大学・農学部)
執行委員
 (東京農工大学・農学部)
 (東京大学・教養学部)←私と同期のTCZ副委員長
 (東京学芸大学・教育学部)
会計監査委員
 (東京学芸大学・教育学部)
 (東京大学・教養学部)

都学連 2012年2月~2013年3月(58期)
執行委員長
 境 正俊(東京大学・工学部)
副執行委員長
 (日本社会事業大学・社会福祉学部)
 (東京学芸大学・教育学部)
 (東京農工大学・農学部)
書記長
 牧野大志(東京大学・文学部)
執行委員
 (東京学芸大学・教育学部)
 (東京学芸大学・教育学部)
 (東京農工大学・農学部)
会計監査委員
 (東京農工大学・農学部)
 (東京学芸大学・教育学部)


■東大教養自治会出身者のキャリアパス
 ここで,上に名前が何度も出ている,東大出身の牧野さんのキャリアパスを,公開されている範囲で見てみましょう。
1年生
2008年4月 入学
2008年5月 東京大学教養学部学生自治会常任委員
2008年6月 東京大学教養学部学生自治会副委員長
2008年 12月 東京大学教養学部学生自治会委員長
2009年3月 全学連中央執行委員
2年生
2009年6月 東京大学教養学部学生自治会委員長(再任) 
2009年12月 東京大学教養学部学生自治会委員長退任,同常任委員 
2010年2月 都学連委員長
2010年3月 全学連副委員長
3年生
2010年4月 東京大学教養学部学生自治会常任委員退任,学内進学にともない所属が教養学部から文学部に変更
2011年2月 都学連委員長(再任)
2011年3月 全学連書記長(書記局常駐,任務休学開始)
任務休学
2012年2月 都学連書記長
2012年3月 全学連書記長
4年生
(2013年2月 都学連書記長退任?)
(2013年3月 全学連書記長退任?) 

 東大出身の学連幹部のキャリアパスの典型パターンを踏んでいると言えるでしょう。1・2年生で東大教養自治会の常任委員,副委員長,委員長を歴任し,1年生の3月から2年生の3月にかけて全学連中執を務めます。2年生3月末で東大教養自治会は引退となり,その後,学連に「天上がり」します。都学連委員長は2年続投する場合が多く,偶数年2月に2年生である東大教養自治会委員長経験者がなるのが通例です。奇数年2月に2年生である場合は,都学連書記長になる場合が多かったのかな。東大教養→全学連に関しては,定まったパターンは特になく,適当に副委員長あたりに抜擢されていたようです。中央執行委員は,自治会現場にいる人がなるので,東大教養出身の3・4年生は中執にはなりません。牧野さんが全学連・都学連の書記長を兼任していたのは異例の事態で,人手不足によるものです。また,2012年2月の都学連大会で,牧野さん(2008年入学)→境さん(2009年入学)と,1年下にバトンタッチされたのも,2010年入学者(私の代)に適任者がいなかったことによるものでしょう。ふつう,前述したように,都学連委員長は2年続投するものなので,2年下にバトンタッチします。それにしても,2013年2月から,都学連委員長は別の人にバトンタッチすることになると思うのですが,すでに東大出身の党員は供給されておらず(現在の2009年入学世代が最終世代),どうなるのか注目されます。農工大や学芸大の非党員にバトンタッチされるのでしょうが,彼らは彼らで熱意のある真面目な人たちなのですが,いわば「都学連主義者」なので,すぐには変わらないでしょうね…というか,2012年の時点で,都執は半分以上が非党員だったわけで,非党員がしっかりしていれば(「思想信条の違いを超えて」論の悪用くらい見抜くべきですよ…政党の影響が無いだなんてお花畑も甚だしい),都学連から変化が始まり,東大教養は都学連を脱退しなかったでしょう。今後もう2年すれば,上級生の党員も役員から抜けます。まったく党員がいなくなった都学連――そこで,今まで活動してきた「都学連」の活動の虚しいことをようやく認識するのではないでしょうか…膨大な時間と,学生の財産(加盟分担金)を使った上に。この辺は,今後再論します。
 東大教養自治会副委員長は,通例,1年生2月から2年生2月にかけて都学連執行委員を務め,その後の天上がりは一定していません。そのまま,学生党・同盟の任務に集中することもあります。 

■全学連役員の出身
 結集している学園から集められます。たいてい,中央執行委員は,各学園の現場の人(1,2年生中心)が就任し,書記長と委員長は中央執行委員経験者の3,4年生(常駐),副委員長には地方学連幹部(委員長など)が就任します。基本的に,全員が党員で固められているのですが,近年,党員のいない学園も出てきています。基本的に,党員のいない学園からは中執は出さない(実際,学芸大や農工大からは2011年以前はほとんど出ていない)のですが,地方間バランスの問題などで,近年,数年に一度,非党員の中執が1人程度選ばれることがありました。しかし,そうして数年前に信州大から選ばれた方は現在は反全学連の立場。信大学連および全学連に対して非常に強い怒りを持っておられます。2010年に東経大から選ればれた方も,その方にとって最後の中執の時に顔を合わせたのですが,非常に複雑そうな表情をされていました。ほんとうに,学生のために頑張ろうとしている方が,党派的に利用され,傷ついている構図に,怒りを覚えますね。
 常駐者は,上述の通り,近年では,全学連委員長と書記長と,書記局員の3名体制でした。2011年からは,財政難のため,書記長を都学連と兼任とし,書記局員をなくし,委員長1名常駐体制に縮小しました。常駐者にはアパートがあてがわれ,生活費も支給されますが,大変低い額だったようです。具体的金額は一度も聞いたことがありません。書記局員は,たいてい,将来,党専従になることが嘱望された4年生や卒業1年目生がなっていました。卒業生は,東経大の聴講生になることで,東経大学生会の会員になり,全学連書記局員になる資格を得ていました。これが,東経大学生会の全学連脱退により不可能になったのは既報の通りです。

■ 都学連役員の出身
 結集している学園から集められます。たいてい,執行委員は各学園の現場(1,2年生)が1名ずつ, 書記長は東大教養副委員長経験者,委員長は東大教養委員長経験者,副委員長は各学園の中堅クラス(3,4年生)が就任しています。特筆されるべき事は,結集していた「東大,農工大,学芸大,東経大」のうち,党員がいたのは東大だけであり,都学連の人事の過半数は非党員であったことです。東大出身の党員を,委員長と書記長に据えることによって,党の実権を維持していたのが実態でした。そして,その中で,非党員の都学連役員も,知らず知らずのうちに,党的な学生運動観を党員と共有していたのです。この点は,東大教養自治会の全学連・都学連脱退の時に,問題を複雑化させることになります。一言で言えば,非党員の学生が,学連の表面的な要求に共感し,かつ,党派性については「思想信条の違いを超えて論」を信じ込むことによって,批判者が現れると,率先して学連と党員を防衛するという構図になってしまうのです。結局,共産党は党外の学生主利用してはばからないのですね…。党派に利用されたのは気の毒ですが,しかし,学連のお花畑な論理を信じ込む,非党員の役員にも,責めがないわけではないと思います。その結果,学生から集めた自治会費から,学連に加盟分担金を支出しているわけですし。
 都学連は,都学連委員長と書記長が常駐しています。また,東京地区限定なので,全学連と違い,常駐ではない学生も,都学連書記局の活動に多く参画しています。たとえば,現在の都学連HPと全学連HPをつくったのは,学芸大の都学連関係者の方だろうと思います。都学連の活動の多くは,実は,非党員が担っているのです。

■書記局の活動
 一言で言うと,書記局は激務です。 中執の準備,運営(議事の記録も含む),各学園の執行部会議などに出席して助言(これがくせ者なのですが),会計,新フェス,原水禁,各種セミナー,大会の準備(おおよそ2ヶ月かかると思います),大会決議案の作成(ものすごくこだわってつくるので,2ヶ月くらいかかります。1次案を中執で作成し,各学園に下ろし,各学園からの意見を加えたものを2次案とし,ふたたび学園に返し…のやりとりをつづけます。ほとんど誰も読まない決議案を作る時間があったら,学生のために活動したら?と思ってしまいますね),祖学の編集,発送,各自治会の手伝い(共産党式の自治会は人が集まらないので恒常的に人手不足なのです)などなど,数々の任務が少数の書記局員にのしかかります。都学連と全学連は事務所を共有しており,双方の書記局員は一緒に活動しています。ただし,共産党系の団体というのは妙なところで律儀な部分があり,全学連と都学連のそれぞれの書記局員間で,活動に一定の線引きがあったようです。実際,例えば,電話番号も別々にありましたし,コピー機も別々にありました。
 書記局員の負担をさらに重くしているのが,党関係の活動です。全学連は,「民主団体」からなるいくつかの共闘組織に名を連ねており,その実行委員会議に出席しなければなりません。原水禁世界大会,青年大集会,奨学金の会,就職連絡会,比例定数削減反対の運動,中央青学連などがあります。また,面白いのは,これらに参加していることは,共闘組織の側では大々的に伝えられますが,多くの場合全学連内部ではあまり大きく広報されないことです。非党員に配慮した二面的対応だと思われます。当然,「党全学連グループ」「党都学連グループ」も組織されており,グループ会議に出席しなければなりません。おそらく週1回でしょう。ここで,党専従からさまざまな指示を受け取るわけです。また,党の側は,政治的課題や問題が発生すると,すぐに学連役員を代々木に呼び寄せるので,ほんとうに大変そうでした。

■役員その後
 党職員になるのが一般的ルートですが,最近は,党側も採用余力がないのか,一般に就職する役員も少なくありません。2000年代の全学連委員長で,某大企業のSEになった方もいらっしゃるとか。

日本共産党学生組織(学生支部,学連グループなど)では,党機関から,党員であることを対外的に秘匿するように指導されるし,実際に学生党員は自分が党員であることを党外の人,父母や親しい友人なども含めて,黙して語らない。

 表向きの理由は,就職で差別されたり,学内で「反共攻撃 」にあったりするのを防ぐためだ。しかし,就職差別があるとすればそれと闘うのが共産党員のつとめではないのか?それに,別に周りの友人知人や親兄弟に,自分が党員であることを伝えたとして,就職先・求職先に伝わることはほとんどない。 就職差別を避けるというなら,単に相手に党員であることが伝わらないように気をつければいいだけの話である。さらに言えば,党関係の大衆団体に名を連ねれば,本当に反共的な企業はその時点で党員だと判断するだろう。その点では,求職先にも,さらに言えば公安にも筒抜けなのだ。公安や権力傀儡による,政治的な「攻撃」だって,そのようなものは今や(あるいは,ずいぶん前から)存在しない。真の反動勢力は,赤旗と党員の拡大に明け暮れる日本共産党は,放っておいても勝手に消滅すると思っているだろう。こうしてみると,事実上,秘匿の対象は学生でしかない。いま,日本共産党の勢力伸長を恐れて,それを邪魔しようとするなんて本気で思っている学生はまずいない。一般の学生は,共産党・民青のださいビラを嘲笑しているか,共産党の非民主的性格を正しく批判しているかのだいたいどちらかである。結局,自分が党員であることを学生に対して隠すことによって避けているのは,反共攻撃ではなく,学生からのまっとうな批判の声や不支持の態度に向き合うことではないのか?おそらく,自分が党員であることを明らかにすれば,周りの学生からは共産党に対する批判や不支持の声をかけられることになるだろう。それと向き合うのが怖くて,周りの学生に対して,自分が党員であることを秘匿しているに過ぎないのではないか?周りの学生を信頼せず,党を神格化し,その矛盾を,自分が党員であることを秘匿することによって糊塗しているだけではないのか?だいたい,党員であることに自信があるなら,周りの学生の批判や不支持の声に対して,自ら積極的に支持を呼びかける方向に議論をすることもできるだろう。結局,周りの学生と同じ土俵で議論すれば,党のさまざまな虚構に向き合わざるを得ず,党への結集を維持できなくなることを,自分が一番よく知っているからこそ,周りの学生と党のことについて堂々と話せないのではないのか?そんな軟弱な姿勢で,将来,政治活動が出来るとは到底思えない。せいぜい,組織内部の官僚的地位に安住することくらいしかできないのではないか?

  党員であることを対外的に秘匿することは,自らの党員としての政治的責任を放棄していることにも等しい。さらに悪質なのは,党員であることを秘匿するのを党外の学生にも強制し,事実を指摘したに過ぎない学生を攻撃してはばからないことである。ここで,憲法の規定を党派的利益のために利用する日本共産党は,日本国憲法の敵といっても過言ではないだろう。誰が何党員であることを言ってはならないと誰が決めたのであろうか?共産党が勝手に言い出しただけである。だいたい,なぜ,「誰誰は日本共産党員である」ということが悪いことなのか?結局,自党に属していることに,心の底からの自信がないのではないか?世の中に恥ずかしいことであるという認識が自分にも少なからずあるからこそ,党員であることを指摘されることに敏感に反応してしまうのではないか?そして,そのことを,「党外の人々は真実を知らされていない」などと,党外の人を見下すことによって合理化しているのではないのか?党に所属していることを親に対して隠している人は多いと思うが,「遅れた意識の親はどうせ理解しない」という蔑視があるのではないか?また,自分たちは党員であるということを言えないということを,自分たちのハンディキャップだと一方的に定義し,学生と議論するのを避ける等することの免罪符にしているのではないのか?あるいは,それに対して周りの学生は配慮するべきだという底意があるのではないのか?

 学生党員諸氏は,まず,自分が党員であることを周りの学生に明らかにしてはどうだろう。あるいは,隠すのをやめるだけでも良い。それで党に対する批判を聞かされるなら,それは反共攻撃でも,反共風土による無理解でもなく,学生の声そのものである。おそらく,党員であることを明らかにし,周囲の人の言うことを聞けば,早晩,党が間違っていることに気づかされるだろう。それならそれで辞めればよい。前述したが,結局,それが怖いのではないのか?政治活動を行う上で,忠誠を誓うべきは,市井の人々であり,「唯一前衛」たる党ではない。どの政治勢力がもっとも人々の利益を代表しているかは,不断に検証されるべき性質の事柄であり,間違っても,特定の政党がその使命を天賦のように負っていることはない。自称しているだけならなおさらである。党を辞めるのを怖がるべきでないし,そもそも,辞めるのが悪いことのように思われる,神格化された党という時代錯誤なあり方こそ,党がすでに終わった存在であることのなによりの証左である。

 この点は,実は日本共産党の体質を端的に象徴する部分であると思うし,学園の自由と民主主義をねじ曲げてきたものであるので,引き続き,論じていきたい。そうした意味で,今回のエントリは「試論」としてある。

※2013年1月4日19時30分追記 こちらでご紹介いただきました。まさに,私の言いたいところをまとめてくださっています。

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全学連の加盟・結集校を述べる上で,避けて通れないのが「権利停止」です。全学連の加盟自治回数は100を超えますが,そのうち,実際に結集しているのは,前回見たように,ほんの一握りです。このままでは,全学連大会などが成立しません(代議員定数が大きすぎて,実際の出席代議員数では過半数に至らない)。そのため,全学連では,大会を成立させるために,機能停止した自治会等については,積極的に「権利停止」をすることにより,代議員選出権を凍結し,代議員定数を減らしてきました。

 ところで,2012年3月の全学連大会では,さらに出席代議員数が減ったためか,権利停止の基準が大幅に緩和される改定がありました。 

■権利停止の基準1(2004年3月の第55期定期全国大会で決定)
1 執行部がない。
2 過去3年間,代議員を大会に派遣できていない。
3 加盟分担金が過去3年間納められていない。
 以上の3基準を満たす加盟自治会について,実質的に機能が停止した自治会として特別提案として権利停止の措置を取れる。

■権利停止の基準2(2012年3月の第63回定期全国大会で決定・新規追加)
1 中央執行委員会の努力にもかかわらず,規約第6条に定める加盟学園の義務を果たす意思が確認できない。
(加盟学園の義務=A.規約,連合の目的をまもる努力をする B.活動を全国大会,中央委員会,中央執行委員会に報告する C.分担金を納める) 
2 過去5年間,代議員を大会に派遣できていない。
3 加盟分担金が過去5年間納められていない。

■停止解除などに関する基準
 権利停止中の自治会について,代議員登録の意志や加盟分担金の納入が確認された場合は,中央執行委員会の決定によって権利停止を解除する。


 権利停止基準1と2の関係は明らかにされていませんが,それぞれ別個にどちらかに当てはまった場合(ORの関係)に権利停止にできると解釈するのが妥当だと思います。旧権利停止基準(権利停止の基準1)では,機能停止した自治会を代議委員数から除外できても,「未結集校」は除外できませんでした。新たに追加された権利停止の基準2は,学内的に機能はしているが,全学連・地方学連には結集していない自治会を代議員数から除外できるようにするためでしょう。
 興味深いことがあります。早速2012年3月の全国大会で,新基準を用いて16自治会を権利停止したそうですが,逆に言えば,この16自治会は,機能が存続しているということになります。全学連結集校よりも多いのは置いておいて,今後の,学生自治会の新しい交流ネットワークをつくるうえで母体になる可能性があるでしょう。以下,列記しておきます。

札幌学院大学(法学部,人文学部) 
名寄市立大学
福島大学(人文社会学群人間発達文化学類) 
お茶の水女子大学

 お茶大に2011年度に新しく民青に加盟した人がいて,その人を利用して自治会を「民主化」するとか党のほうで言っていましたね。お茶大の自治会関係者の皆さんはご留意ください。まあ,熱心な学生党員が3人くらいいないと「民主化」は無理だと思いますが。
一橋大学
 政治活動の禁止を規約に盛り込んでいますね。おそらく,強い反セクトの意志があったのでしょう。経緯を知りたいものです。ただ,政治活動の禁止を規約に盛り込むこと自体について,私は否定的です。まあ,セクト支配の反動には違いありません。
早稲田大学(法学部)
 全学連を脱退したという説がありますが,それは誤りで,籍だけは残っています。 以前の拠点大学ですね。
名古屋大学(理学部)
京都教育大学
奈良教育大学
大阪経済法科大学
千代田短期大学
四国学院大学
高知大学(人文学部,教育学部,理学部)

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