目次はこちら

主な活動の担い手について。都学連も含めて。

 まずは,各年の役員一覧を見てみましょう。三役以外は名前を伏せておきます。ほんとうに全学連・都学連が内実を伴っているのなら,名前を挙げていいはずなんですけどね。全国数百万学生のうち1%も知らない「全学連委員長」とは…。2012年など,都学連委員長の名前は,管見の限り,対外的には一切広報されませんでした。ホームページ,ブログ,ツイッター,フェイスブックいずれも書いていません。赤旗も取り上げていません。祖学も都学連委員長等は触れないのが通例です。2012年の都学連委員長が境正俊さんであるという事実を知っているのは,都内学生のうち,50人にも満たないのではないでしょうか。都学連だなんて,もはや都内の学生の代表性もなんら持ち合わせていないことを認識するべきです。規約を守っていれば,やせても枯れても学生の代表だ,というのは,自らの官僚的性格を示すだけです。
 全学連委員長の知名度だけで評価するなら,全学連(中核派・斎藤郁真委員長)がもっとも実態を有している?!

全学連 2010年3月~2011年3月(61期)
中央執行委員長
 小山 農(信州大・理学部)
副中央執行委員長
 (立命館大・文学部)
 (東京大・教養学部)
 (日本福祉大・社会福祉学部Ⅱ部)
書記長
 福田 耕(立命館大・文学部)
書記次長
 (東京大・農学部)
中央執行委員
 (東京大・教養学部)
 (東京経済大・経済学部)
 (信州大・繊維学部)
 (信州大・教育学部)
 (日本福祉大・社会福祉学部Ⅰ部)
 (立命館大・文学部)
 (信州大・人文学部)
 (京都橘大・文学部)
会計監査委員
 (東京大・教養学部)
 (立命館大・産業社会学部)
書記局勤務員
 (東京経済大)

全学連 2011年3月~2012年3月 (62期)
中央執行委員長
 藤浦修司(信州大・教育学部)
副中央執行委員長
 (日本福祉大・子ども発達学部)
 (京都橘大)
書記長
 牧野大志(東京大・文学部)
書記次長
 (東京大・農学部)
中央執行委員
 (東京大・教養学部)←私ですね
 (立命館大・法学部)
 (信州大・繊維学部)
 (信州大・全学教育機構)
 (日本福祉大・社会福祉学部)
会計監査委員
 (東京大・教養学部)
 (立命館大・国際関係学部)

全学連 2012年3月~2013年3月(予定)(63期)
中央執行委員長
 藤浦修司(信州大学・教育学部)
副中央執行委員長
 (立命館大学・国際関係学部)
書記長
 牧野大志(東京大学・文学部)
書記次長
 (日本福祉大学・社会福祉学部)
中央執行委員
 (信州大学・理学部)
 (日本社会事業大学・社会福祉学部)
 (日本福祉大学・社会福祉学部)
 (東京学芸大学・教育学部)
 (東京農工大学・農学部)
 (信州大学・繊維学部)
会計監査委員
 (立命館大学・産業社会学部)
 (日本福祉大学・社会福祉学部) 

都学連 2010年2月~2011年2月(56期)
執行委員長
 牧野大志(東京大学・教養学部)
副執行委員長
 (東京大学・教養学部)
書記長
 塚田幹人(東京大学・農学部)
執行委員
 (東京農工大学・農学部)
 (東京経済大学・コミュニケーション学部)
 (東京大学・教養学部)
 (東京学芸大学・教育学部)
会計監査委員
 (東京学芸大学・教育学部)
 (東京大学・文学部)
書記局員
 (東京経済大学・経済学部)

都学連 2011年2月~2012年2月(57期)
執行委員長
 牧野大志(東京大学・教養学部)
副執行委員長
 (東京学芸大学・教育学部)
 (東京大学・理学部)
 (東京大学・教養学部)
書記長
 塚田幹人(東京大学・農学部)
執行委員
 (東京農工大学・農学部)
 (東京大学・教養学部)←私と同期のTCZ副委員長
 (東京学芸大学・教育学部)
会計監査委員
 (東京学芸大学・教育学部)
 (東京大学・教養学部)

都学連 2012年2月~2013年3月(58期)
執行委員長
 境 正俊(東京大学・工学部)
副執行委員長
 (日本社会事業大学・社会福祉学部)
 (東京学芸大学・教育学部)
 (東京農工大学・農学部)
書記長
 牧野大志(東京大学・文学部)
執行委員
 (東京学芸大学・教育学部)
 (東京学芸大学・教育学部)
 (東京農工大学・農学部)
会計監査委員
 (東京農工大学・農学部)
 (東京学芸大学・教育学部)


■東大教養自治会出身者のキャリアパス
 ここで,上に名前が何度も出ている,東大出身の牧野さんのキャリアパスを,公開されている範囲で見てみましょう。
1年生
2008年4月 入学
2008年5月 東京大学教養学部学生自治会常任委員
2008年6月 東京大学教養学部学生自治会副委員長
2008年 12月 東京大学教養学部学生自治会委員長
2009年3月 全学連中央執行委員
2年生
2009年6月 東京大学教養学部学生自治会委員長(再任) 
2009年12月 東京大学教養学部学生自治会委員長退任,同常任委員 
2010年2月 都学連委員長
2010年3月 全学連副委員長
3年生
2010年4月 東京大学教養学部学生自治会常任委員退任,学内進学にともない所属が教養学部から文学部に変更
2011年2月 都学連委員長(再任)
2011年3月 全学連書記長(書記局常駐,任務休学開始)
任務休学
2012年2月 都学連書記長
2012年3月 全学連書記長
4年生
(2013年2月 都学連書記長退任?)
(2013年3月 全学連書記長退任?) 

 東大出身の学連幹部のキャリアパスの典型パターンを踏んでいると言えるでしょう。1・2年生で東大教養自治会の常任委員,副委員長,委員長を歴任し,1年生の3月から2年生の3月にかけて全学連中執を務めます。2年生3月末で東大教養自治会は引退となり,その後,学連に「天上がり」します。都学連委員長は2年続投する場合が多く,偶数年2月に2年生である東大教養自治会委員長経験者がなるのが通例です。奇数年2月に2年生である場合は,都学連書記長になる場合が多かったのかな。東大教養→全学連に関しては,定まったパターンは特になく,適当に副委員長あたりに抜擢されていたようです。中央執行委員は,自治会現場にいる人がなるので,東大教養出身の3・4年生は中執にはなりません。牧野さんが全学連・都学連の書記長を兼任していたのは異例の事態で,人手不足によるものです。また,2012年2月の都学連大会で,牧野さん(2008年入学)→境さん(2009年入学)と,1年下にバトンタッチされたのも,2010年入学者(私の代)に適任者がいなかったことによるものでしょう。ふつう,前述したように,都学連委員長は2年続投するものなので,2年下にバトンタッチします。それにしても,2013年2月から,都学連委員長は別の人にバトンタッチすることになると思うのですが,すでに東大出身の党員は供給されておらず(現在の2009年入学世代が最終世代),どうなるのか注目されます。農工大や学芸大の非党員にバトンタッチされるのでしょうが,彼らは彼らで熱意のある真面目な人たちなのですが,いわば「都学連主義者」なので,すぐには変わらないでしょうね…というか,2012年の時点で,都執は半分以上が非党員だったわけで,非党員がしっかりしていれば(「思想信条の違いを超えて」論の悪用くらい見抜くべきですよ…政党の影響が無いだなんてお花畑も甚だしい),都学連から変化が始まり,東大教養は都学連を脱退しなかったでしょう。今後もう2年すれば,上級生の党員も役員から抜けます。まったく党員がいなくなった都学連――そこで,今まで活動してきた「都学連」の活動の虚しいことをようやく認識するのではないでしょうか…膨大な時間と,学生の財産(加盟分担金)を使った上に。この辺は,今後再論します。
 東大教養自治会副委員長は,通例,1年生2月から2年生2月にかけて都学連執行委員を務め,その後の天上がりは一定していません。そのまま,学生党・同盟の任務に集中することもあります。 

■全学連役員の出身
 結集している学園から集められます。たいてい,中央執行委員は,各学園の現場の人(1,2年生中心)が就任し,書記長と委員長は中央執行委員経験者の3,4年生(常駐),副委員長には地方学連幹部(委員長など)が就任します。基本的に,全員が党員で固められているのですが,近年,党員のいない学園も出てきています。基本的に,党員のいない学園からは中執は出さない(実際,学芸大や農工大からは2011年以前はほとんど出ていない)のですが,地方間バランスの問題などで,近年,数年に一度,非党員の中執が1人程度選ばれることがありました。しかし,そうして数年前に信州大から選ばれた方は現在は反全学連の立場。信大学連および全学連に対して非常に強い怒りを持っておられます。2010年に東経大から選ればれた方も,その方にとって最後の中執の時に顔を合わせたのですが,非常に複雑そうな表情をされていました。ほんとうに,学生のために頑張ろうとしている方が,党派的に利用され,傷ついている構図に,怒りを覚えますね。
 常駐者は,上述の通り,近年では,全学連委員長と書記長と,書記局員の3名体制でした。2011年からは,財政難のため,書記長を都学連と兼任とし,書記局員をなくし,委員長1名常駐体制に縮小しました。常駐者にはアパートがあてがわれ,生活費も支給されますが,大変低い額だったようです。具体的金額は一度も聞いたことがありません。書記局員は,たいてい,将来,党専従になることが嘱望された4年生や卒業1年目生がなっていました。卒業生は,東経大の聴講生になることで,東経大学生会の会員になり,全学連書記局員になる資格を得ていました。これが,東経大学生会の全学連脱退により不可能になったのは既報の通りです。

■ 都学連役員の出身
 結集している学園から集められます。たいてい,執行委員は各学園の現場(1,2年生)が1名ずつ, 書記長は東大教養副委員長経験者,委員長は東大教養委員長経験者,副委員長は各学園の中堅クラス(3,4年生)が就任しています。特筆されるべき事は,結集していた「東大,農工大,学芸大,東経大」のうち,党員がいたのは東大だけであり,都学連の人事の過半数は非党員であったことです。東大出身の党員を,委員長と書記長に据えることによって,党の実権を維持していたのが実態でした。そして,その中で,非党員の都学連役員も,知らず知らずのうちに,党的な学生運動観を党員と共有していたのです。この点は,東大教養自治会の全学連・都学連脱退の時に,問題を複雑化させることになります。一言で言えば,非党員の学生が,学連の表面的な要求に共感し,かつ,党派性については「思想信条の違いを超えて論」を信じ込むことによって,批判者が現れると,率先して学連と党員を防衛するという構図になってしまうのです。結局,共産党は党外の学生主利用してはばからないのですね…。党派に利用されたのは気の毒ですが,しかし,学連のお花畑な論理を信じ込む,非党員の役員にも,責めがないわけではないと思います。その結果,学生から集めた自治会費から,学連に加盟分担金を支出しているわけですし。
 都学連は,都学連委員長と書記長が常駐しています。また,東京地区限定なので,全学連と違い,常駐ではない学生も,都学連書記局の活動に多く参画しています。たとえば,現在の都学連HPと全学連HPをつくったのは,学芸大の都学連関係者の方だろうと思います。都学連の活動の多くは,実は,非党員が担っているのです。

■書記局の活動
 一言で言うと,書記局は激務です。 中執の準備,運営(議事の記録も含む),各学園の執行部会議などに出席して助言(これがくせ者なのですが),会計,新フェス,原水禁,各種セミナー,大会の準備(おおよそ2ヶ月かかると思います),大会決議案の作成(ものすごくこだわってつくるので,2ヶ月くらいかかります。1次案を中執で作成し,各学園に下ろし,各学園からの意見を加えたものを2次案とし,ふたたび学園に返し…のやりとりをつづけます。ほとんど誰も読まない決議案を作る時間があったら,学生のために活動したら?と思ってしまいますね),祖学の編集,発送,各自治会の手伝い(共産党式の自治会は人が集まらないので恒常的に人手不足なのです)などなど,数々の任務が少数の書記局員にのしかかります。都学連と全学連は事務所を共有しており,双方の書記局員は一緒に活動しています。ただし,共産党系の団体というのは妙なところで律儀な部分があり,全学連と都学連のそれぞれの書記局員間で,活動に一定の線引きがあったようです。実際,例えば,電話番号も別々にありましたし,コピー機も別々にありました。
 書記局員の負担をさらに重くしているのが,党関係の活動です。全学連は,「民主団体」からなるいくつかの共闘組織に名を連ねており,その実行委員会議に出席しなければなりません。原水禁世界大会,青年大集会,奨学金の会,就職連絡会,比例定数削減反対の運動,中央青学連などがあります。また,面白いのは,これらに参加していることは,共闘組織の側では大々的に伝えられますが,多くの場合全学連内部ではあまり大きく広報されないことです。非党員に配慮した二面的対応だと思われます。当然,「党全学連グループ」「党都学連グループ」も組織されており,グループ会議に出席しなければなりません。おそらく週1回でしょう。ここで,党専従からさまざまな指示を受け取るわけです。また,党の側は,政治的課題や問題が発生すると,すぐに学連役員を代々木に呼び寄せるので,ほんとうに大変そうでした。

■役員その後
 党職員になるのが一般的ルートですが,最近は,党側も採用余力がないのか,一般に就職する役員も少なくありません。2000年代の全学連委員長で,某大企業のSEになった方もいらっしゃるとか。