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 日本共産党の志位和夫委員長ですが,1988年に,ほぼヒラ同然の専従から書記局長に抜擢されました。出世のきっかけになったのが,「伊里一智事件」での活躍だといわれています。
  伊里一智事件とは,1985年当時,東大の院生支部の党員が,宮本顕治の引退なども含め,党の改革を訴える提案を党大会に提案しようとしたところ,その提案が連名であることを以て,党機関が「分派活動」と決めつけて,その動きを阻止したもの,および,その後の「党大会でのビラまき」「週刊誌のインタビュー」「伊里一智氏の著書出版」などの一連の出来事をいいます。伊里一智はその院生が名乗った活動名です。
 この事件は,典型的な,民主集中制の原則を悪用した,異論の政治主義的な封殺でした。その主な下手人が,志位和夫委員長その人なのです。志位氏は,「変節者のあわれな末路」(「赤旗」1986年3月18日,19日)「退廃と遊戯の『哲学』 ――浦地実『<ポスト・モダン>と唯物論』批判」(『前衛』1986年4月号)などの論文を書いて,伊里氏を口汚くののしりました。この,異論排除の能力が宮本顕治に買われて,出世を果たしたとかなんとか,いわれているところです。これら共産党側の論文は,『投降主義者の観念論史観』という本にまとめられています(上写真)。
 今回,上に挙げた志位氏の論文を紹介します。ぜひぜひ,読んでみてください。あの顔からは想像できないような悪口雑言の数々が並んでいます。このような「論文」を書いた人物が,民主社会の公党の事実上の党首を務めているのは恐ろしいことです。共産党が人々の支持を得ようとするなら,まず,志位委員長の過去の論文について総括するべきでしょう。
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 余談ながら,私が,2011年12月,最終的に,共産党を離れる決心をしたのが,この本を読んだことです。当時,自治会選挙をやっている最中だったのですが,投票所の運営中ずっとこの本を読んでいました。都合の良いレッテル貼り,不必要な人身攻撃,誠実さを欠いた事実わい曲の数々に,恐怖を覚えたのです。これ以上,この党にいては,人格が歪んでしまう,と切実に思ったものです。今の共産党は,表面的には,ソフトな顔をして近づいてきますが,その内実と歴史を知れば,それは偽りの姿だとわかります。一人でも多くの人,そして党員に,これらの論文を読み,日本共産党が,自由と民主主義の原則にかなう組織なのか,考えてほしいと思っています。